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人工透析が必要なステージ

慢性腎不全の病状の進行度を表すステージの詳細と、各ステージにおける症状などをまとめています。

慢性腎不全のステージ

慢性腎不全(慢性腎臓病)は、病状によって1~5までのステージに分かれています。それぞれのステージで症状や治療法が異なるため、自分のステージに合った対処法を知っておくようにしましょう。

慢性腎不全のステージ1、2

腎臓に障害が認められるものの、機能は正常であるのがステージ1。たんぱくや微量のアルブミンが尿中に検出される状態となっています。ステージ2は軽度の腎機能低下が認められる状態で、自覚症状はほとんどなし。健康診断を受けた際に指摘されることが多くなっています。

このステージ1・2の段階では腎機能を回復させる余地が十分にあるため、高血圧・糖尿病・脂質異常症といった危険因子をできるだけ減らすことが大事。医師や専門家の指導のもとで食事療法を行ったり、適切な運動療法・薬物療法で血圧や血糖をコントロールするようにします。

ステージ3

腎機能が健康時の50%ほどに低下している状態で、尿量の異常・むくみ・血圧上昇・貧血・疲労感といった自覚症状が見られます。ステージ3になると本格的な治療が必要となり、生活習慣の改善・食事療法・薬物療法などを取り入れ、症状の進行を抑えることになります。

なかでも食事療法は重要で、腎臓に負担をかけるカリウム・塩分・たんぱく質の摂取量を制限する必要あり。とくにステージ3になるとカリウムが尿中に排出されにくくなり、高カリウム血症のリスクが高まるので注意が必要です。

ステージ4

ステージ4の腎機能は、健康時の30~10%。機能回復が難しく、尿量の減少・むくみ・高血圧・ミネラル異常・貧血といった症状が顕著に現れるようになります。この段階における治療は、できる限り現状を維持して人工透析の導入を遅らせること。

ステージ3よりもさらに厳しい食事療法・生活習慣の改善・薬物療法を取り入れることになります。これを怠ると症状の進行が早まり、人工透析を避けることができなくなります。

ステージ5

腎機能の硬度低下が見られるステージ5は、末期腎不全と呼ばれる状態です。腎機能低下による食欲低下・吐き気・貧血・骨の異常・しびれなどを併発しているケースがほとんど。

低下した腎機能を他のもので補う治療法、つまり人工透析・腎移植が必要となります。詳しい治療方法や導入の時期などを医師に確認し、どの治療法を選ぶのかを具体的に検討する必要があります。

検査方法

慢性腎不全を発症しているかどうか、また、かりに発症している場合のステージはどの程度かを判定するため、病気が疑われる人については尿検査と血液検査が欠かせません。
健康な人の尿や血液には、特定の成分がかたよって存在していることは、ほとんどありません。一方で腎臓病の人の尿や血液には、特定の成分がかたよって存在していることがあります。
以下、腎臓病の診断における尿検査と血液検査の項目について詳しく見ていきましょう。

尿検査

血液検査

血液検査は、腎臓病の早期発見のために非常に重要な検査とされています。腎臓病の有無にターゲットをしぼった血液検査はもちろんですが、健康診断で行われている血液検査でも腎臓病が発見されることがあるため、健康診断を軽視してはなりません。実際に、腎臓病患者の中の約70%の人は、健康診断をきっかけに腎臓病が発見されているというデータがあるほどです。
血液検査における腎臓病発見の手がかりとして、以下、主な3つの検査項目を確認してみましょう。

ステージ5の療法

腎代替療法

ステージ5、すなわち末期の腎不全にいたった患者については、もはや腎機能がほとんど働いていない状態です。そのまま放置すれば、早い段階で命に関わる状態へと移行します。
腎機能がほとんど機能していない以上、生命を維持するためには、腎臓と同じ働きをする代替療法を受けなければなりません。その方法は2つ。1つが腎移植、もう1つが人工透析です。
腎移植とは、家族などのドナーから腎臓を移植してもらう方法。もともと腎臓は2つあり、そのうちの1つを切除しても健康に大きな影響はありません。つまり、ドナーの健康には影響がほとんどないということです。移植を了承してくれるドナーが現れるならば、第一に選択したい治療法となるでしょう。
なお、血液型が異なっても腎移植は可能です。また腎移植が成功すれば、患者の腎臓病は根治します。
腎移植にかかる費用の総額は数百万円になりますが、大半の方は身体障害者認定や自立支援医療などの補助により、総額1~5万円程度の出費で済むようです。

透析療法の概要

腎代替療法のもう1つの方法が人工透析。人工透析にはいくつかの種類がありますが、その代表的なものが血液透析、血液濾過透析、腹膜透析の3種類です。
血液透析とは、体内の血液を取り出して専用の機械に通し、老廃物などを除去したうえでふたたび体内へ戻す療法。1回4時間、週に3回のペースで通院します。
血液濾過透析とは、一般的な血液透析とともに、やや大きめの老廃物の除去も並行する療法。1回3~4時間、週3回のペースで通院します。
腹膜透析とは、腹膜に常設したカテーテルと通じて透析液を注入・排液する療法。1日4~5回、患者自身が行う透析療法です。カテーテルの設置手術に約1時間、透析液の注入に1回あたり約10分、排液に約15分の時間を要します。
いずれの透析療法でも、費用は高額です。ただし公的補助制度が用意されているため、実際に患者が負担する費用はほとんどありません。

特集

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酵素を取り入れる

腎臓への負担をできるだけ軽くするためには、体内の老廃物を減らすことが重要。そのために必要と考えられるのが酵素です。
酵素は消化・吸収・代謝・排泄といった生命活動に必要不可欠なもの。体内の酵素を増やすことが腎臓を助けることにつながると考えられるのです。