透析方法の1つである、血液透析の方法やメリット・デメリット、必要な費用の目安をまとめています。
血液透析とは、血液を体外へと出して機械(透析器)を通し、不要な水分や老廃物をキレイにしてから再び体内へと循環させる方法です。Hemodialysisの略でHDとも呼ばれています。
血液透析を始める前には、腕などにブラッドアクセスという血液の出入り口を作ることが第一。主に使われているのはシャントと呼ばれるもので、これは腕の動脈と静脈をつないで作る太い血管です。このシャントを設けることでより多くの血液を取り出せるようになり、血液透析が行いやすくなります。ちなみに血管が細くてシャントが作れない場合は、人工血管を使うケースもあります。
血液透析は、日本でもっとも普及している透析方法です。そのため取り扱っている医療施設が多く、通院範囲が広いのがメリット。会社に近い病院や出張先の病院でも透析を受けることができるため、行動範囲も広がります。
また、技術的にも安定しているというメリットもあります。さらに、腹膜透析よりも老廃物をしっかりと取り除けるという点も、長所の1つと言えるでしょう。
血液透析が受けられる時間は、医療施設によって決められています。あらかじめ決まった時間と施設でしか透析は受けられないため、仕事によっては早退を余儀なくされたり、残業を断るケースも出てきます。
また、透析を受けている時間はベッドに拘束されてしまうため、自由時間が少なくなるという点もデメリットです。さらに、2~3日分の老廃物を一度に取り除くため体に負担がかかりやすく、腹膜透析に比べると食事制限が厳しくなりやすいという特徴もあります。
一般的な血液透析は、1回4時間を週3回が目安。そのほかにも、週5回以上の透析を行う「頻回透析」、就寝時間中に透析を行う「オーバーナイト透析」、1日6時間以上の透析を行う「長時間透析」、自宅に機械を置いて自身で透析を行う「在宅透析」などがあります。
症状によって受けられる方法は異なりますが、仕事やライフスタイルに合わせて選ぶことが可能です。
特集
人工透析と共に
酵素を取り入れる
腎臓への負担をできるだけ軽くするためには、体内の老廃物を減らすことが重要。そのために必要と考えられるのが酵素です。
酵素は消化・吸収・代謝・排泄といった生命活動に必要不可欠なもの。体内の酵素を増やすことが腎臓を助けることにつながると考えられるのです。