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人工透析と共に酵素を取り入れるという考え方

人工透析を受けている方は、腎機能が大幅に低下しています。体内の老廃物を濾過してキレイにする腎臓の機能がうまく働いていないため、老廃物が増えれば増えるほど腎臓への負担が増大。腎不全がどんどん進行し、人工透析による体への負担も大きくなってしまいます。

腎臓への負担をできるだけ軽くするためには、体内の老廃物を減らすことが重要。そのために必要と考えられるのが酵素です。酵素は消化・吸収・代謝・排泄といった生命活動に必要不可欠なもので、この量が不足すると消化機能がうまく働かなくなり、老廃物の排泄機能もダウン。そのぶん、腎臓に負担がかかることになります。つまり、体内の酵素を増やすことが腎臓を助けることにつながると考えられるのです。

ここでは、そんな酵素の働きや特徴、第三者機関によるエビデンス(科学的根拠)などについてまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

酵素のはたらき

人の体の中で働いている酵素は、大きく分けて消化酵素と代謝酵素の2種類があります。以下では、代表的な消化酵素の中から「アミラーゼ」「プロテアーゼ」「リパーゼ」の働きについて詳しく解説します。いずれも人間の生命活動に不可欠な消化酵素であるため、もし健診等で数値に異常が見られた場合には、何らかの病気の存在が疑われます。

アミラーゼ

何を分解する酵素なのか

ミラーゼとは、炭水化物を分解する一部の酵素の総称。多糖であるデンプンを2糖であるマルトース(麦芽糖)やオリゴ糖、および単糖であるブドウ糖に分解して、体内に吸収される姿へと変換します。アミラーゼに属する酵素としては、膵液に含まれるアミロプシンや、唾液に含まれるプチアリンなどがあります。
古くから日本では「餅と大根おろしを一緒に食べると、胃もたれがしにくくなる」と伝えられていますが、これは、大根に含まれるアミラーゼが餅の炭水化物を分解しているためとされています。

どの器官で生まれるのか

アミラーゼは、主に膵臓と耳下腺から分泌されます。膵臓から分泌される膵液と、耳下腺から分泌される唾液の中に多く含まれています。食材に含まれるアミラーゼについては後述します。

関連する疾病

血中および尿中のアミラーゼ濃度が基準より高い場合、慢性腎不全や慢性膵炎、急性膵炎、膵臓癌、膵嚢腫、耳下腺炎などが疑われます。逆にアミラーゼ濃度が基準より低い場合には、末期の慢性膵炎が疑われます。
直接的には膵臓の疾病との関連が強いアミラーゼ濃度ですが、膵臓は胃の裏側にあるという位置関係、および自覚症状の少ない臓器であるという事情から、膵臓の疾病は発見されにくいと言われています。
膵臓病の早期発見のためには、健康診断や人間ドック等の数値をよく確認するとともに、背中の痛みや黄疸、体重減少などの変化がないかどうかを、日ごろから細かくチェックする必要があります。

プロテアーゼ

何を分解する酵素なのか

プロテアーゼとは、タンパク質を分解する酵素の総称です。複数の種類のアミノ酸がペプチド結合によって連結している物質をタンパク質と総称しますが、そのままの姿では体に効率よく吸収されません。そこでプロテアーゼがタンパク質のペプチド結合を解き、体が吸収しやすいアミノ酸の姿へと変換します。
体内ではたくさんの種類のプロテアーゼが分泌されていますが、それらの中でも代表的なものとして、胃液中に含まれるペプシンやレンネット、膵液中に含まれるトリプシンやキモトリプシン、エラスターゼ、腸液中に含まれるアミノペプチダーゼNなどが挙げられます。

どの器官で生まれるのか

プロテアーゼは、主に膵臓、胃、腸で分泌されています。人間の体内以外にも、自然界には非常に多くのプロテアーゼが存在しています。

関連する疾病

プロテアーゼが関連する疾病については、現在もなお多くの研究機関からさまざまな報告がなされています。慢性腎臓病、歯周病、肺気腫、筋ジストロフィー、アルツハイマー病、各種のがんなどです。
もともと人間の体の大半は、多種多様なタンパク質で構成されています。これらタンパク質の原料となるのがアミノ酸です。プロテアーゼがアミノ酸に関与する主要な酵素である以上、その分泌量の増減が人間の健康を大きく左右することは言うまでもありません。

リパーゼ

何を分解する酵素なのか

リパーゼとは、脂質を分解する酵素のこと。体内に取り入れられた脂質を、脂肪酸とグリセロールに分解し、体に吸収されやすい姿へと変換するのがリパーゼです。この分解を経て体内に吸収された脂質は、やがて生命活動のベースとなるエネルギー源として使われます。
なお「脂質を分解する」という性質を応用する形で、リパーゼは衣類用の洗剤に配合されることもあります。洗剤のキャッチフレーズの中に、「酵素」という文字を見たことがある人も多いのではないでしょうか?

どの器官で生まれるのか

主に、胃や膵臓、十二指腸、小腸などから分泌されています。中でも特に胃から分泌されている胃液、および膵臓から分泌されている膵液の中にリパーゼが多く含まれています。
なおリパーゼは、人間の体の中だけではなく、地球上に存在するすべての動植物にも存在する酵素。その遺伝子は、一部のウイルスからも発見されています。

関連する疾病

リパーゼの血中濃度が高値を示した場合、腎不全、肝硬変、急性膵炎、慢性膵炎、糖尿病性ケトーシス、慢性膵炎、膵癌などが疑われます。逆にリパーゼの血中濃度が低値を示した場合には、糖尿病、慢性膵炎非代償期、膵癌などが疑われます。
リパーゼの血中濃度の変化は、さまざまな病気の可能性を示す重要な判断指標であることを理解しておきましょう。

酵素の摂取方法

上でご紹介した3種類の消化酵素は、もともと人間の体内で分泌されているものです。ところが、これら酵素は加齢とともに、その分泌量が減少。若いころのピーク時の分泌量を100とすると、40代で50まで、50代や60代では30まで減少します。酵素が減少すると、さまざまな病気のリスクが生じることは、上で説明した通り。すなわち、健康な体を長く維持していくためには、体内で分泌されている酵素だけに頼らず、食べ物を通じて外部から積極的に酵素を取り入れることが有効となります。

効果的な酵素のとり方

自然界に存在する全ての食べ物には、何らかの種類の酵素が含まれています。肉、魚、野菜、果物、発酵食品など、どんな食べ物にも酵素が含まれていることを、まずは理解してください。
ところが、これら食べ物に含まれている酵素には熱に弱い性質があります。食材にもよりますが、おおむね42~70度ほどで酵素が破壊されてしまいます。この点を考慮して調理法を考えるようにしましょう。
理想は、生のまま食べること。野菜や果物であれば、生のまま食べることができるものもたくさんあります。加熱しなければ食べられない食材については、なるべく酵素を多く含んだものを選ぶと良いでしょう。味噌にも酵素がたくさん含まれているので、味噌汁を作る際には火を止めてから味噌を入れることをお勧めします。

酵素を多く持つ食物

アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、それぞれを多く含む食物をご紹介します。

アミラーゼを多く含む食物

野菜類

大根、ヤマイモ、かぶ、キャベツ、ショウガ、ジャガイモ、パセリなど

果物類

パプリカ、バナナ、パイナップル、キウイ、ナシなど

発酵食品

納豆、味噌、塩麹など

プロテアーゼを多く含む食物

野菜類

大根、キャベツ、ショウガ、玉ねぎ、ピーマン、パセリ、ニンニク、パプリカなど

果物類

青パパイヤ、パイナップル、りんご、キウイ、イチジク、マンゴー、メロン、ナシ、アボカドなど

発酵食品

納豆、味噌、塩麹、ヨーグルトなど

きのこ類

まいたけ、エリンギなど

リパーゼを多く含む食物

野菜類

だいこん、カリフラワー、ほうれん草、ズッキーニ、ニンジン、トマト、パプリカなど

果物類

グレープフルーツ、スイカ、アボカド、イチゴ、プラム、オレンジ、ナシ、青パパイヤなど

発酵食品

納豆、味噌、塩麹など

なぜ腎臓に酵素が必要?

腎機能を保護して人工透析を遅らせたり、透析での負担を軽くするには、体内の老廃物の量を極力減らすことが大切です。その老廃物を減らすことに関係性があると考えられるのが酵素。ここでは、消化酵素による消化のサポート・エネルギー効率の向上・便秘解消といった酵素の働きが、腎臓の負担軽減にどのように役立つのかを考察してみました。

なぜ腎臓に酵素が必要なのか

酵素のエビデンス

エビデンスとは、研究や臨床試験などに基づいた科学的根拠のこと。世の中にはさまざまな酵素製品が出回っていますが、確かな効果を期待するならしっかりとしたエビデンスを持つ製品を選ぶことが大切です。ここでは、生きたまま酵素と呼ばれる成分のエビデンスをご紹介。抗糖尿病作用・痛風の抑制効果・抗腫瘍(がん)効果についてまとめています。

酵素の持つエビデンス

酵素の働き

ここでは、消化酵素・代謝酵素といった酵素の働きや特徴について解説しています。また、生きたまま酵素と呼ばれる成分の効果もご紹介していますので、チェックしてみてください。

酵素に期待できる働き

特集

人工透析と共に
酵素を取り入れる

腎臓への負担をできるだけ軽くするためには、体内の老廃物を減らすことが重要。そのために必要と考えられるのが酵素です。
酵素は消化・吸収・代謝・排泄といった生命活動に必要不可欠なもの。体内の酵素を増やすことが腎臓を助けることにつながると考えられるのです。